イメージ画像

類乾癬検査と診断

類乾癬かどうかの診断を下す為には、発疹がどこにどのような形状で出るのか、分布範囲や特徴を経過と共に調べる必要があります。症状が似ている乾癬 やジベルバラ色粃糠疹(ひこうしん)と誤診されないよう、注意しなければなりません。その他扁平苔癬、光沢苔癬、毛孔性紅色粃糠疹も類乾癬と似ている病気です。 正確に診断される為には皮膚の組織をとって検査する皮膚生検を行うと確実ですが、皮膚生検は傷跡が残ると言う問題も抱えています。 同じ類乾癬でも症状がより深刻な局面状類乾癬の場合、発疹を部分的に切り顕微鏡で調べる組織検査を行い、悪性かどうかを見極めます。

万が一悪性、重症だっ た場合を想定すると、最初から入院施設のある医療機関を受診しておくと転院の手間暇を省くことができます。皮膚疾患で入院、とは思いもつかないかも知れませんが、乾癬症状が全身に及ぶ汎発性嚢胞性乾癬同様、深刻な症状が現れる場合入院治療が行われる可能性があることは覚えておいて下さい。自宅で放置、も もっての他です。

治療

類乾癬の治療はステロイド外用薬が処方されるのが一般的ですが、中々治癒しない場合PUVA療法などの光線療法も実施されています。内服薬が処方さ れることもありますが、皮膚生検による病理組織検査で悪性化する可能性がない、と言う結果を得た患者さんに対しては特別な治療を行わないドクターもいます。 なぜなら類乾癬なら良性の経過を辿る慢性疾患で、自然に症状が治まるのを待つのが一番、と言う判断もできるからです。

ステロイド治療に対する医師の考えは 両極端ですが、根本的に病気を治癒させる働きがない上、強烈な副作用を伴うステロイド薬はできるだけ使わない方が良いのに越したことはありません。

ステロイド治療のリスクをきちんと説明せず、どの皮膚疾患にもやたらとステロイド薬を処方するようなドクターは信用に値しません。 乾癬同様まだ研究段階にある難しい病気で、専門知識、治療実績が充分ではない皮膚科では他の紛らわしい病気と誤診されるケースも少なくないようですから、どういった検査で診断を下すのかも重要な要素です。

最初にジベルバラ色粃糠疹と診断され、1年経っても治癒せず皮膚生検で類乾癬と判明したケースもあります。ジベルバラ色粃糠疹なら治りますから。 正確なメカニズムや治療法が確立されていない為、症状が治まってからも患者さんは再発の可能性に怯え、精神的なストレスを感じるようです。発症原因は乾癬 同様免疫異常も疑われますが、扁桃炎や副鼻腔炎がきっかけになるとの意見も。乾癬よりも発症数が少なく、情報量が少ない点も不安要素かも知れません。

このページの先頭へ