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糖尿病に関わるのは「血糖値」だけじゃない

現在「糖尿病」の患者は世界になんと2億人近くもいると言われていて、ここ日本でも約700万人もの人が糖尿病、そして予備軍の人を含めて2000万人もの人が糖尿病に悩まされていると言われています。

一口に糖尿病とは言っても、1型・2型の糖尿病があったり、妊娠中のお母さんがかかる妊娠糖尿病などがあります。
また、糖尿病は初期段階であれば自覚症状があることも少なく、気づいたときには血糖値がかなり高くなっている状態で、糖尿病も進行しているという場合が。
糖尿病になってしまう原因としては生活習慣が大きく関係していますが、自己免疫の異常が原因だという種類もあります。

私たちが普段「糖尿病」と口にしているのは1型・2型のもので、特にメタボや生活習慣などが関係している一般的な糖尿病は2型のものになります。

糖尿病と診断されるには、空腹時の血糖値や食後の血糖値が基準値以上になっていることと、もうひとつ「ヘモグロビンA1c(エイワンシー)」の数値が高いということでも診断されます。
あまり聞き慣れないヘモグロビンA1cという言葉ですが、これはいったいどういったものなのでしょうか?

ヘモグロビンが糖分と合体、ヘモグロビンA1cとは?

まず、ヘモグロビンについてなのですが、ヘモグロビンは血液の中に存在するたんぱく質のことを言います。
私たち動物の血液が赤いのは、このヘモグロビンに含まれるヘムという色素のためで、ヘモグロビンは酸素と結びつくという性質があって、体のすみずみまで酸素を運ぶという役割を果たしています。

このヘモグロビンに酸素ではなく「グルコース(ブドウ糖)」が合体しているものがヘモグロビンA1cで、血糖値が高いほどこのヘモグロビンA1c量もともに増加します。

糖尿病であるかどうかを調べる際にチェックされる血糖値ですが、血糖値は直前に食べたものや量、時間などで結果が大きく変わってしまいます。

しかし、ヘモグロビンA1cの場合には直前の食事量や内容で結果が変わることがありません。
これはいったいどういうことでしょうか?

ヘモグロビンA1cで過去の体の状態を知ることができる

ヘモグロビンが私たちの体の中で生きつづけられるのは約4か月ほど。
生きている間は体の中をぐるぐると巡り、その間に血管の中にいるグルコース(ブドウ糖)と結びついていきます。

そもそも血糖量が少なければヘモグロビンと結びつくことも少ないですよね。
逆に、高血糖状態であればヘモグロビンと糖が出会いやすくなるため、どんどん結びついていってしまうというわけです。

つまり、ヘモグロビンA1cの数値はそのときのヘモグロビンA1c数値ではなく、1~2か月ほど前の状態を表していることになります。
血糖値は簡単に変動するがヘモグロビンA1cはその当時の血糖状態をそのまま知ることができる…このため、不安的な血糖値ではなくヘモグロビンA1c数値の結果によっては、一度の検査で糖尿病と判断されることもあります。

血糖値は食事をすると誰でも数値が上昇しますが、ヘモグロビンA1cの場合には直前の食事は関係なく結果として示されるため、糖尿病の診断には欠かせないものになっているのです。

ヘモグロビンA1cは付け焼刃の食事制限での改善は無理…

糖尿病予防や治療のためには血糖値を下げることももちろん重要なのですが、血糖値は毎日の食事や生活習慣でアップダウンが激しいものです。

しかし、ヘモグロビンA1cは付け焼刃の食事制限や運動などですぐに改善されるわけではありません。
つまり長い目で糖尿病や血糖値と向き合っていくためには、このヘモグロビンA1cの数値を重要視しなければならないということなのです。

検査をして血糖値が下がっているからといってぬか喜びせず、ヘモグロビンA1cの数値を見てみましょう。
いくら血糖値が下がっていてもヘモグロビンA1cの数値が上がっていれば、ここ1~2か月の間は血糖状態があまり良くなかったということになります。

血糖値だけでなく、ヘモグロビンA1cの数値も一緒にチェックしておきましょう。
ちなみに、ヘモグロビンA1cは「HbA1c」と表記されますので、検査結果の項目を見る場合には注意してみてください。


恐ろしい症状から身を守るためにもヘモグロビンA1cには要注意

糖尿病には、さまざまな合併症がつきものです。

最もよく知られているのは糖尿病性網膜症、神経症や腎症の三大合併症ではないでしょうか。
この他にも、一時的に急激な高血糖状態になることでこん睡状態となってしまう場合があることや、末端神経の障害のために感覚がなくなったり、手足など体の末端部分に栄養が行き渡らず足を切断しなければならないという事態になることも。

さらに、糖尿病には悪性腫瘍、すなわちがん発生のリスクが非常に高くなってしまうこともわかっています。
そればかりか認知症の要因にもなると言われているのが糖尿病。

アルツハイマー型認知症の原因であるアミロイドベータというたんぱく質があるのですが、このアミロイドベータは血糖値を下げる働きのあるインスリンによって分解されます。
しかし、血糖値が高い状態であればインスリンは血糖に集中してしまうため、アミロイドベータはほったらかしの状態となり、蓄積されていくことでアルツハイマー型認知症のリスクが高くなるというわけなのです。

ヘモグロビンA1c・血糖値を下げることは、糖尿病の恐ろしさから身を守ることはもちろん、こういった糖尿病の合併症に対しても不安を少なくすることができるということです。


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