血糖値測定器の使い方について
糖尿病患者や、健康診断で血糖値が高めだと診断されている糖尿病予備軍の人達は、血糖値測定器の使用をおすすめし自分で可能な限り、血糖値の状態を把握しておく必要があります。
血糖値測定器の使い方の概要は・・・
- 穿刺針(せんしばり)とセンサーをセットする
- 針先を消毒する
- 針で射し血を出す
- 血糖値測定器に血をしみ込ませる
- 測定結果を記録しておく
この5つの手順をふむだけです。慣れてくれば簡単ですので、血糖値が高い方は、担当の医師の指示に従い血糖値測定器を使って自分の血糖値を記録していく事をおすすめします。メーカーにより多少の違いはありますが、基本的にはこの5ステップだけで完結し、痛みも思っているほど感じませんから、怖いのは最初だけです。
糖尿病の治療というのは、基本的に運動と食生活の改善がメインとなってきますので、日々の生活で、自分の血糖値を把握しておくことは大変有効な治療法のひとつと考えられており、自分の健康を守るためにとても大切な事です。
今回は、通常の血糖値測定器の使い方だけでなく、更にもう一歩踏み込んで、血糖値測定を習慣化するメリットについても触れて行こうと思います。糖尿病に限らず、病気の根っ子にあるのは、大半が自分の生活習慣や生き方によるものが多く、その点を早期的に改善する事が出来れば、健康な体を取り戻す事も十分に可能なので、病気は健康の価値を知るためのチャンスだと考え、リスクを転機に変えてしまいましょう。
血糖値を測定するメリット
その1~健康管理が出来るようになる~
健康を意識出来るようになるチャンスだと言い換える事が出来ると思います。体重測定や血圧の測定にも同じ事が言えるのですが、健康状態というのは、自己診断は難しく、数値化して記録する事が出来れば、客観的に自分の体調を把握する事が出来るようになります。
体重測定を習慣化し、食べ過ぎたと思ったら翌日は控えるようにすれば、体重コントロールは可能です。運動を取り入れて元の体重に戻そうとする意識も産まれるでしょう。健康を習慣的に測定し記録する事は、健康をキープするために必ずと言って良い程必要な事で、自分の健康状態を常に把握している人になるのが、健康な生活を手に入れるための最初の一歩です。
血糖値を測定するメリット
その2 ~早期発見早期治療につながる~
血糖値測定を習慣化し、担当医にその記録を提出しておけば、体の異常にいち早く気づく事が出来、かなり早い段階で血糖値関連の病気に対応する事が出来ます。医師は、毎日あなたの健康状態を観察しているわけではなく、健康診断の結果で判断しているので、毎日自分で健康管理をしておけば、微妙な変化にいち早く気づく事が出来ます。
糖尿病患者の方で食生活改善と運動では血糖値の改善が見られず、インスリン治療をおこなっている場合は、日々の血糖値測定の結果で、投薬する薬の種類が違って来たり、医師によりより的確な診断が行なえるようになりますから、低血糖で意識を失ったりするリスクなども最小限に抑える事が出来ます。
血糖値を測定するメリット
その3 ~不安や恐怖の緩和~
気づかないストレス、目に見えないストレスは、数値化、データ化する事でかなり安心出来るようになります。糖尿病患者や予備軍の人達は、いつ状態が悪化するのかがわかりません。初期段階では自覚症状が低く、頻尿やしびれ程度であれば、健康な人でもおこる事があるため、気づきにくいです。
また、糖尿病と診断された場合、大きな病気を経験された事がある人ならわかると思いますが、いつどうなるかわからないという恐怖感や不安は、必ず心のどこかにあります。これは、想像以上のストレスとなっており、不安というのは、形がないため、考え出すとどんどん膨張して行きます。
結果として将来に絶望したり、情緒不安定になり不眠症になり、心身に異常を来たし合併症をうんでしまう事もあるでしょう。血圧や体重測定にも同じ事が言えるのですが、正常値、理想的な数値であれば、かなりの安心感が産まれます。
そして、毎日記録する事を続けていると、自分の血糖値は安定しているから、大丈夫だという自信につながります。毎日不安や恐怖に怯えながら暮らすのと、数値が安定しているから大丈夫だと思うのと、どちらが幸せな人生かは明白です。
血糖値測定器の使い方 ~応用編~
測定する上で気をつけた方が良い事をシェアしていこうと思います。まず、血液量ですが、測定器が定めている基準に血液量が満たない場合、測定値が不正確に検出されるケースが多いので気をつけないといけません。
血液を採取する部分をほぐして血流をよくしておくと上手に血液採取が出来ます。また、血がうまく出ないからと言って無理矢理絞り出すような事をすると、正確に測定出来ない事があるので時間をおいてから再度測定するようにしましょう。
針やチップと呼ばれる部分は血液が付着するので、使用する前後に消毒し、必ず衛生面で問題ない事を確認してから使用するようにしてください。測定記録は、1冊のノートにまとめるよう心がけ、記録が拡散しないようにしましょう。
医師に指示を仰ぎ、正しい知識のもと測定するよう心がけてください。正しい記録が、正しい健康管理につながります。