頭皮の乾癬治療
乾癬自体長期戦を覚悟しなければならない皮膚疾患ですが、頭皮の乾癬も中々完治しにくい点が厄介です。頭皮にも乾癬特有の赤い湿疹のようなものが出ている場合はともかく、ただ大量のフケが出ているだけならわざわざ医療機関で受診しない方が大半です。 元々フケ症だった方や同じく完治しにくい脂漏性湿疹を発症している方など、新しい病気が発病したことを疑いにくいものです。それに頭部は髪の毛で覆われていますから、症状が周りに見えにくい点は救いですが、薬を塗布しにくい点は問題です。 他の乾癬同様、できるだけ早い段階で正確な診断を受け、適切な治療に取り組むことで泥沼化しないようにしたいものです。とは言っても医療機関では副作用が気になるステロイドが処方されるのが一般的ですが・・・。 今後乾癬症状が頭皮以外に移行する恐れもありますし、乾癬治療実績のある病院、ドクターに診て貰った方が安心です。いい加減な皮膚科だとどの皮膚疾患でもステロイド一辺倒、と言うケースが珍しくありません。
自宅でできること
頭皮の鱗屑に気付いた患者さんは、フケと勘違いして鱗屑を取り除こうとする筈です。丁寧に髪を洗ったり市販の軟膏を塗布したり、あるいは乱暴にかき むしってしまうケースも珍しくありません。 鱗屑が気になるのは当然ですが、指や爪で乱暴に剥がすような行為は大変危険です。傷が残りケブネル現象が引き起こされ、疥癬悪化に繋がります。医療機関で は一般的にステロイド剤が処方されますが、ステロイド剤は根本的に病気を治癒させることはなく、一時的に症状を抑制しているだけです。 ステロイド以外にも親水軟膏や白色ワセリン、ワセリン精製のプロペトなどの保湿アイテムが勧められることもありますが、いずれにしても鱗屑が覆われている状態の患部に薬剤を塗布してもスムーズに浸透させるのは難しいでしょう。
洗浄効果の強いシャンプーも頭皮に余計な刺激を与えてしまうので、シャンプーに頼りすぎず、シャワーやお湯で予備洗いをしっかり済ませ、蒸しタオルを巻い たりして内側から汚れを溶かし出させるようなアプローチが効果的です。 同時に食生活や運動習慣など体質を根本的に改善する対策も必要ですし、頭部が不衛生にならないような髪型に変えたり普段のケアが重要です。鱗屑を隠す為の 帽子が手放せない、と言う患者さんもいらっしゃいますが、帽子をかぶる場合常に清潔な状態に選択し、素材もオーガニックコットンなど通気性も良く頭皮や髪 にできるだけ刺激を与えない天然素材のものがオススメです。